シーリング、コーキングと2つの呼び方があると、何がどう違うの??
と、疑問にもたれる方もいると思います。
コーキングも、シーリングもどちらも英語で、直訳すると、
シーリング(Sealing)= 密閉する、蓋をする
コーキング(Caulking)= 詰め物をする
といった意味になります。
厳密に言うとその内容は変わってきてしまうのですが、こと塗装工事においては、
コーキング工事とシーリング工事は、
現在は、同じもの、同じ工事の内容と考えて特に問題はありません。
ではなぜ、コーキングやシーリング工事に、疑問や混乱が生じてしまうのでしょうか?
実際に、コーキングとシーリングはどう違うのかという質問も受けたりすることも多々ありますし、インターネットなどで調べたりしたという話しもよく耳にします。
その疑問や混乱の元となっているのは、業者によってや、同じ業者内でも職人さんによってで、コーキングという人もいれば、シーリングという人もおり、シール工事という言い方もあったりなど、いい方が統一されていないことが原因と思われます。
知識のある人であれば、それが同じ工事のことを言っているということはわかるでしょうが、知識のない人、特にはじめて外壁塗装の工事を考えている人などにとっては、言い方の違いにより、「工事の内容が変わっている…」や、「工事の工程が増えている…」など、不安や誤解に繋がる可能性もないことではありません。
難しい専門用語が飛び交う、工事説明や見積もりなどの場合は余計にわからなくなり、
混乱や不安が募る元にもなりかねませんので、少しでもわからないところがありましたら、気兼ねすることなく、業者や職人に質問してみましょう!
現在、塗装工事においては、シーリング工事も、コーキング工事も同じものと考えて問題ないと上記でお伝えしました。
ただ、シーリングやコーキングという言葉は、外壁塗装や建築の現場だけで使われる言葉ではないので、ここでは、補足情報を挙げておきたいと思います。
まず、コーキングに比べ、シーリングという言葉の方が、建築関係以外の様々な分野で、圧倒的に多く使われることが多いです。
例えば歯医者(シーラントという言葉で使用されることが多い)や、自動車整備、電気整備のような現場でも、幅広く使われたりします。
もちろん、この中でもコーキングという言われ方もあるようですが、シーリングの方が一般的なようです。
外壁塗装における使い方のような隙間を密閉するという作業の他に、パーツ同士を接着するような作業にも使われたりします。
ちなみに、お部屋の中につける電気で、シーリングライトという呼ばれ方がありますが、そちらに関しては「天井(ceiling)」という意味のシーリングになりますので、全くの別物になります。
また、材料についても、コーキングやシーリングで呼び方に違いがあります。
コーキングにおいてよく使われる違いは、「コーキング材」「コーキング剤」といった程度の違いなので、そんなに迷うことはないかと思います。
一方、シーリングにおいては、「シーリング材」「シーリング剤」の違いはもちろん、「シーラント」「シーラー」「シール材」など、様々に違った呼ばれ方があり、みなさんが調べるときによく利用するウィキペディアにもそのように掲載されています。
「シーリング材」「シーリング剤」「シーラント」「シール材」は、外壁塗装においては、コーキング材と同じものと考えて問題ありません。
ただ、「シーラー」に関しては、外壁塗装においては、接着用に使用する「プライマー」と同じような効果をもつ下塗り材なので、外壁塗装におけるシーリング工事の中で、コーキング材とは別のものになります。
シーリングという言葉の方が幅広い分野で使われることが多い分、他の分野と同じ内容としてとらえていると、こういった間違いに気づけない場合もあるので、どの分野においても、作業内容、用途をしっかりと把握したうえで、適切な材料と工程をとるように注意しましょう!